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高田 準一; 林 嗣郎*; 渡邊 浩二; 瀧田 孝治*; 塚本 導雄; 田代 信介; 阿部 仁*; 内山 軍蔵*
JAERI-Tech 2002-102, 87 Pages, 2003/01
再処理施設の一部の建屋換気設備では、HEPAフィルタの直前に前置フィルタが設置されており、HEPAフィルタの保護と目詰まりを緩和する役割を担っている。しかし、火災事故が発生した場合、大量の煤煙が発生し、前置フィルタが煤煙の負荷により目詰まりし、差圧の上昇によって破損することが考えられる。そこで、原研では火災時の換気系フィルタの健全性が確保されることを調べる実証試験を実施した。試験では、模擬可燃性固体廃棄物(ゴム手袋,綿手袋,ゴム手袋/綿手袋混合物)や模擬回収溶媒(n-ドデカン,TBP/n-ドデカン混合物)を燃焼させ、煤煙の発生挙動や換気系ネットワーク(セル,ダクト,ダンパー,フィルタ)内による煤煙の減衰効果、及び煤煙の負荷による換気系フィルタの目詰まり特性などを把握する試験データを取得した。その結果、前置フィルタが破損した場合でも換気系全体の健全性が確保されることがわかった。また、安全性解析コード(CELVA-1D)によるフィルタの差圧上昇解析に適用させるため、前置フィルタの差圧上昇を単位フィルタ面積あたりの煤煙負荷量を関数とした二次の実験式で表し、前置フィルタの目詰まり係数(,)を求めた。
阿部 仁; 高田 準一; 塚本 導雄; 渡邊 浩二*; 村田 幹生
Journal of Nuclear Science and Technology, 36(7), p.619 - 625, 1999/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)1997年3月11日に、動力炉核燃料開発事業団(PNC)のアスファルト固化処理施設において火災・爆発事故が発生した。アスファルト/塩固化体の燃焼に伴う煤煙発生機構及び換気系フィルタの目詰まり現象を検討するため、小規模模擬燃焼試験を実施した。PNCにおける実廃液組成を参考に模擬固化体を作成して燃焼させた。その際の燃焼挙動を観察するとともに燃焼質量とフィルタの差圧上昇の間の関係を測定し両者の関係を表す実験式を導いた。さらに固化体から放出される質量、エネルギー及び煤煙の放出速度を試験データと一次元熱流動解析コードCELVA-1Dを用いた解析結果を用いることで求めた。模擬固化体の燃焼に伴って発生した煤煙の火災発生セルから換気系へ移行率は約2.5%、また実固化体中に含有されている放射性物質を模擬するために模擬固化体に添加したCsの移行率は約9.6%であった。